積極的な母子分離は必要なこと？
母子分離とは、子どもがお母さんと離れても不安がらないようになることです。生まれたばかりの子供はお母さんへの依存心が強く、離されると不安でぐずったり大声で泣いたりします。しかし成長と共に様々なものへ触れることで、次第にお母さんから離れても問題ないようになります。おおむね2~3歳ごろには母子分離が進んでおり、幼稚園や保育園などで他人に囲まれながら生活することも可能です。
ただし、この頃になっても『幼稚園（保育園）に行きたくない』『お母さんと離れたくない』と主張する子どもは少なからず存在しますが、母子分離の進み方には個人差があります。周りに比べて遅いと感じても焦る必要はありません。また母子分離を進めるため、わざと子どもに冷たくしたり泣くのを叱ったりするのは、かえって心の成長に良くないとされています。よって、親の方から積極的に進めようとする必要は無いと言えるでしょう。子どもの発達に合わせて、自然と距離を作っていくのがベストな方法です。
母子分離を焦ると不安な気持ちをもつ人間になってしまう
母子分離は、子供が自然に母親立ちするパターンが理想的ですが、母親の方から無理に子供も引き離そうとすると子供に思わぬ障がいが残ることがあります。その障がいとは、もちろん「メンタル面」です。どんな障がいかというと、下唇を思いっきり吸うという行為です。クセではなく、欲求不満の解消としてやっています。下唇を母親の乳房と脳が勘違いし、本人が気づかないうちに、いつの間にか下唇を必死で吸っているのです。
この行為は何歳になったら治るというものではなく、死ぬまでやり続ける人もいます。幼少期に目一杯甘えさせてもらえず、早く乳離れすることを強要されたため、精神的に不安定になり、いつも不安感を抱えた気持ちで生活していたのです。口周りの吸引行為は、母子関係が上手く行かなかった証拠であるとする医学的な検証が行われています。母子分離を焦った結果、口唇の吸引行為だけで済めばまだ良い方で、自分は愛されていないと思いながら育った子供は、自分に自信が持てず、引っ込み思案な大人に成長してしまい、他人とのコミュニケーションが苦手になるおそれがあります。